アメリカ大統領選の前年のアノマリーは、ナスダック100でも有効でした

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前回、S&P500の騰落率を4年周期でグループに分けてみました

それぞれの傾向をまとめてみると、大統領選の前年はものすごい成績で勝率も92%となり、中間選挙の年はほとんど五分五分の成績であまり振るわない事がわかりました

今回は、S&P500指数よりも振れ幅の大きいNASDAQ100指数でも比較してみようと思います
さらには中間選挙の年が振るわなかった場合のその翌年(大統領選の前年)の成績はどうなっているのかという検証結果を出してみたいと思います

目次

NASDAQ100指数の場合はどうなったか?

いつものように、どういった方法で集計したかを明示します

ルールです

  • 1986年~2021年の各年の頭にNASDAQ100指数連動の投資信託を買ったとして、翌年頭に売った場合どのくらい価格が上下していたか調査します
  • 価格は4年周期の波があると仮定して、大統領選の翌年、中間選挙の年、大統領選の前年、大統領選の当年の4グループで検証したいと思います
  • 36回の検証ではS&P500指数の平均騰落率は+18.3%
  • プラスの回数は30回で、勝率は83.3%となりました

この結果だけみてわかるのは、NASDAQ100指数はとにかく優秀でした、という事になりますね

期間をそろえましょう
この間(1986年~2021年)のS&P500指数の平均騰落率が+10.3%だったことを考えると、+8%も上の成績を毎年続けていたということになります

ただ数字のマジックといいますか、上がる年下がる年と繰り返しいろいろあると、実際の平均上昇率は次のようになります

1986年~2022年頭までの
S&P500指数の平均上昇率は+8.6%
NASDAQ100指数の平均上昇率は+13.2%になります
その差は平均+4.6%です

すこし下がりはしましたが、+4.6%上の成績を続けるというのは凄い事で、単純にトータル成績が+4.6%になるどころの話じゃありません

単純計算にはなりますが、福利運用をした場合

  • S&P500指数の場合
    • 初期投資額x(1.086 のn乗) [nは運用年数]
  • NASDAQ100指数の場合
    • 初期投資額x(1.132 のn乗) [nは運用年数]

となり、資産は加速度的に増えていくことになります
現状の積立NISAで選択はできませんが、NASDAQ100指数の魅力は十分伝わると思います

下のグラフは、初期投資100でスタートした場合の、複利運用での単純な資産の増加を表したものです
たった年利4.6%の差が36年で、ここまでの差になるというわけですね

実際にはこのグラフの成績ではありません

何度もいいますが、時間を味方につけるのが、わたしたちにとって一番簡単な投資法だと思います

このグラフでは初期投資のみで、追加投資なしにも関わらず、100万円が30年後には4100万円、36年後には8600万円になっているという試算になっています
当然年ごとの浮き沈みがありますので、こんな単純なグラフにはなりませんが、一つの理想形を描くには良い比較グラフではないでしょうか

さて話が脱線しましたが、4年周期のアノマリーがNASDAQ100指数においては適用されるのかを見ていきましょう

NASDAQ100指数をグループ分けした成績

データ数9
プラス回数8
勝率88.8%
上昇した年の平均上昇率+23.0%
下落した年の平均下落率-32.0%
平均騰落率+16.9%
大統領選の翌年
データ数9
プラス回数7
勝率77.7%
上昇した年の平均上昇率+24.7%
下落した年の平均下落率-20.5%
平均騰落率+14.6%
中間選挙の年
データ数9
プラス回数8
勝率88.8%
上昇した年の平均上昇率+38.3%
下落した年の平均下落率-4.5%
平均騰落率+33.5%
大統領選の前年
データ数9
プラス回数7
勝率77.7%
上昇した年の平均上昇率+21.8%
下落した年の平均下落率-39.7%
平均騰落率+8.1%
大統領選の年

こうしてみると、どのグループであっても、9回中7回か8回の上昇を記録していて、全体的に安定しているといえます

どの年から買い始めても問題はないのですが、特に大統領選挙の前年は成績がずば抜けています
勝率88.8%、平均騰落率+33.5%となりました

同じ期間のS&P500においては、大統領選挙の前年の平均騰落率は+15.7%なので、倍以上の上昇率となっています

やはりNASDAQ100においても、大統領選挙の前年の勝率、騰落率は素晴らしい、アノマリーは事実だった!といえそうです

大統領選の前年だけではなかった!S&P500では他にもすごいグループが!!

ここで面白い事が判明しまして、S&P500で優秀なグループが存在しました
大統領選の翌年のグループにおいてですが、1986年以降においては勝率88.8%、平均騰落率+17.1%となり、大統領選の前年を超えるパフォーマンスを記録しています

同条件での大統領選の前年の成績は勝率こそ88.8%で一緒ですが、平均騰落率は+15.7%となり、大統領選の翌年に及ばなかったのです

NASDAQ100においては圧倒的に大統領選の翌年よりも大統領選の前年の方が成績がよかったので、これは面白い発見でした

データ数9
プラス回数8
勝率88.8%
平均騰落率+15.7%
(1986年以降のS&P500指数)大統領選の前年
データ数9
プラス回数8
勝率88.8%
平均騰落率+17.1%
(1986年以降のS&P500指数)大統領選の翌年

中間選挙の年が振るわなかった場合の、翌年の成績

S&P500指数において、中間選挙の年の成績が芳しくないのは説明してきたとおりです
そして経験則上、その翌年の中間選挙の年はパフォーマンスに優れているわけです

では中間選挙の年の騰落率がマイナスで終わった場合、翌年の成績はどうなっていたかを見てみましょう

データ数5
プラス回数5
勝率100.0%
平均騰落率+32.7%
(S&P500指数)中間選挙の年がマイナスだった場合の翌年の成績

でました!100%‼

データ数は少ないですが、5回の記録での最低上昇率は+26.3%です
最低でも+26%はさすがに驚きですね

ただでさえ成績のよい大統領選挙の前年
そしてその前年に成績が振るわなかったことによって、翌年V字回復したということなんでしょう

まとめます

S&P500指数だけでなく、NASDAQ100指数の場合も調べてみましたが、やはりアノマリーは健在でしたね
では今回わかった事をまとめてみたいと思います

  • NASDAQ100指数においても大統領選挙の前年のアノマリーは健在
  • NASDAQ100指数の場合、どのグループにおいても成績は安定していた
  • 1986年以降の場合、S&P500指数においては大統領選挙の翌年の方が成績は良かった
  • 中間選挙の年が振るわなかった場合、その翌年はV字回復している

このまま年末を迎えると、来年は中間選挙の年が振るわなかった場合の翌年となります
楽観的に考えると、S&P500指数は過去の成績から考えて最低+26%以上の上昇が期待できることになります

NASDAQ100指数の場合は回数が2回と少ないですが、最低上昇率42%を記録しています

なってみないとわかりませんが、バイデン大統領も支持率の回復は考えているでしょうし、来年に期待して年を越したいなと思っています

正直そろそろ株価には回復してほしいですよね(^^)  

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