年末年始は仕事が休めず、まったく更新ができませんでした
やっと落ち着いてきたので、また張り切っていきたいと思います
みなさま、今年もなにとぞよろしくお願い申し上げます
2021年12月15日に与党から公表された令和5年度税制改正大綱
その内容がかなり凄いことになっていたので、当ページでも注目していきたいと思います
今までNISA(少額投資非課税制度)は2種類に分かれていて、どちらか1つしか選択できないシステムでした
どちらも一長一短あり、自分が良いと思う方を選択することになっていました
今年までのNISA
一般NISAの方は、2024年から改正されて、2階建てシステムというものに移行する予定でした
しかしそれが全部ひっくり返って、まったく新しいNISAに生まれ変わることがわかりました
一般NISAと積立NISAが一本化される
まず一つ目の大きな改正点が、2つのNISAという区分けが無くなるということです
どっちを選べばいいのか?という時点でややこしいシステムでしたが、それは消滅します
では一本化されてどうなるのかというと
- 今までの2種類の合わせ技のようなシステムになっている
- つみたて投資枠(年間120万円)、成長投資枠(年間240万円)のそれぞれの枠が設けられている
- 2つの投資枠は併用が可能で、年間最大360万円まで投資が可能
- 2つのNISAの合わせ技なのに、それぞれの投資枠は今までの投資可能額より遥かに多い
- 生涯限度額は1,800万円まで
- 非課税期間は無期限となり、投資可能期間は恒久化となる

ワクワクしますね
正直、国がFIREを勧めているんじゃないかと勘繰りたくなるレベルです(^^)
利益が出て1,800万円を超えてしまう場合
気になりますよね
例えば投資額が1,000万円の人が、利益が出て1,800万円まで資産が膨らんだとします
その場合はもうNISA口座に追加投資をすることはできないのでしょうか?
どうやらその心配はないようで、生涯限度枠の1,800万円というのは、あくまで掛け金基準になるようです
つまり投資元本が1,000万円ならば、総資産が1,800万円を超えようと、5,000万円を超えようと、さらに800万円分の投資枠が残っているということです
将来、資産を切り崩した場合は?
その場合は切り崩した資産の元本分の枠が復活することになります
理想としては、将来十分に資産を蓄えた状態で、非課税の資産を切り崩して生活します
そして多少余ったら、またNISA口座に戻すという方法が使えますね



そんな永久機関を夢見ることもできる今回の改正、素晴らしいですね
現状のNISA口座で買った分は、そのまま移管されるのか?
これは無理らしいです
今までの一般NISA、つみたてNISAとは別物扱いになっていて、新規のNISA口座として開設することになります
一般NISA、つみたてNISAはともに2023年で終了となりますので、NISA口座で5年間の期限が終わってしまう資産がある人は、新しいNISA口座で買いなおすと良いでしょう
つみたてNISAの方は20年間は非課税期間が続くので、あわてて資産の移動を行う必要はありませんね
現状のNISA口座は別枠なので、そのぶん枠が増えてることになります
例えばわたしの場合、2年前からつみたてNISA口座を開設して、今年で3年目になります
それ以前は一般NISA口座を使っていましたが長期投資を考えるようになって、つみたてNISA口座での運用に切り替えました
今年でつみたてNISA口座は終了してしまいますが、3年間はフルで投資できるので合計金額は120万円になる予定です
その分の120万円は、あくまで現行のNISA制度の枠という扱いになるので、新しいNISA口座の生涯投資枠には影響しません
つまり120万円分増額されたと考えてもよいと思います
120万円の部分は最長20年という制約付きですが、おととし買った分でも2040年までは保有可能なので、十分でしょう
一見いままでのNISA口座の資産も、新しいNISA口座で買いなおした方がよいのでは?と思ってしまいますが、それは必要ないと考えます
今年までの分と来年からの分は別に考え、枠を増やしてもらえたと喜んでおくのが正解なのではないでしょうか
生涯投資枠はどんどん埋めていった方がいいのか
Yes!だと考えます
投資は元本、時間が大事なので、もし可能ならば最初の年から埋められるだけ埋めていくのが理想だと思います
早めに投資することによって、その後の運用期間が長くとれることになります
長期投資は時間を長くとればとれるほど利益が出るという考えで行うので、初期の投資額は重要な要素になります
しかし一度に全資産を投下するとなると、その後に相場下落期があった場合、立ち直るまでしばらく時間がかかってしまうリスクがあります
そのため初期投資額はこのくらい、その後の毎月の積み立て額はこのくらい、と計画立てて資産を構築していくと良いでしょう
もし現状、特定口座で株式、投資信託の保有があるなら、新しいNISA口座で買いなおして生涯投資枠を埋めていくのも良いと思います
非課税として使える枠がせっかくあるのですから、そちらで運用した方が絶対にお得です
もし前年までの通算損益がマイナスになっているのならば、それが解消できるくらいの利益が出るまではわざわざ新しいNISA口座へ移す必要はないかもしれません
今までのNISA口座では物足りなかった人には素晴らしい改正
これまでの一般NISAは年間120万円、最長5年の非課税期間
それが来年からは240万円まで増額され、非課税期間は無期限になります
つみたてNISAも年間40万円、最長20年の非課税期間
これも増額され年間120万円までで、無期限の非課税期間へと進化します
正直わたしも年間40万円のつみたてNISAは少々物足りないと考えていました
それまで一般NISA口座で年間120万円の枠をしっかり使っていた後だったので、どうしても40万円という額がしょぼく感じていたのです
それが来年からは360万円まで投資可能になるんです
実際には無理ですよ、普通の人には360万円なんて
しかし40万円という枠から考えたら、かなりの大盤振る舞いだと思います
たとえば月5万円ずつの投資ならば、年間60万円、30年間で1800万円の枠を埋めきることが可能です
最初に投資した5万円は30年後には、平均上昇率8%として試算すると、なんと50万円になっています
物価の上昇もありますが、50万円ならば、そこそこの生活は可能なんじゃないでしょうか?
そして余ったら、その分はまたNISA口座の空いた分のところを埋める形で投資すればいいと思います
いやあ、ホントに実現すればこれだけで生活できちゃいますね(^^)
つみたてNISAとして考えた場合、新しいNISA口座は実質年間360万円
新しいNISA口座は、つみたて枠が120万円、成長投資枠が240万円となっています
もし成長投資枠というのが現行の一般NISAと同じ考え方でできているのだとすると、その枠の中でつみたてNISA銘柄も購入可能となるはずです
一般NISAの中には、つみたてNISA銘柄が含まれていたためです
つまり、両方の枠で共通してつみたてNISA銘柄が購入可能となるならば、年間360万円まで積みたて可能ということになります
月で割ったら30万円になるので、現実的ではないですけど
つまりは、誰にとってもメリットが大きい新しいNISA口座
- 今までよりも年間限度額が増額され(360万円)、制度は一本化される
- 生涯投資枠も拡大され、1,800万円まで投資可能になり、十分人生設計可能な金額に
- 途中で売ったら、その分の元本評価額分の枠はまた空くので、生涯投資枠として投資可能
- 利益に対しての税金が永久的に免除される
これからはNISAだけ考えていればいいかもしれません
そのくらい今回の改正案は魅力的で、十分すぎる限度額を用意してくれました
1,800万円じゃ生活できないよ!という人もいるかもしれませんが、その枠を埋めきるまでには相当な時間がかかるので、それまでの間に元本は十分増えていることが期待できます
当然相場には波がありますので、うまくいかずに損するかもしれません
しかし長期投資というのはそういった感情をある程度排することによって成り立つので、そこは我慢して続ける忍耐力が必要になります
すぐに結果を出したい人はFXのデイトレなりがいいんでしょうが、このブログはそういったものを推奨するものではないので、ぜひ皆さんには我慢することを覚えていただきたいと思います
新しいNISA口座のおかげで、これからの投資に期待が膨らみます
こんなところで新年一発目の投稿は終わりたいと思います